新築住宅の引き渡し前に行われる「施主検査(竣工検査)」は、あなたの家の品質を確認する最後のチャンスです。ここで見落とした不具合は、入居後に自費で修理することになるケースも。しかし、多くの施主は「どこをどう見ればいいかわからない」まま検査に臨み、後から後悔しています。本記事では、施主検査で見るべき40項目をチェックリスト形式で解説します。
施主検査とは?
施主検査とは、建物の完成後・引き渡し前に施主(あなた)が直接建物を確認する検査のこと。図面通りに施工されているか、傷や汚れはないか、設備は正常に動作するかなどを確認します。不具合が見つかれば、引き渡し前に無償で補修してもらえます。
検査に持参すべきもの
- 図面一式(平面図・立面図・電気配線図・仕様書)
- メジャー(5m以上)
- 水平器(スマホアプリでも可)
- 懐中電灯
- マスキングテープ(不具合箇所のマーキング用)
- カメラまたはスマートフォン
- チェックリスト(本記事をプリントアウト推奨)
- スリッパ・動きやすい服装

チェックリスト40項目
【外装】10項目
- 外壁にひび割れ・欠け・色ムラがないか
- サイディングの目地(コーキング)が均一か
- 屋根材に割れ・ズレがないか(可能な範囲で)
- 雨樋が正しく設置され、勾配が適切か
- 基礎にひび割れ(ヘアクラック以上)がないか
- 基礎の水切り金物が正しく設置されているか
- バルコニーの防水処理・排水口の位置
- 玄関ポーチのタイル割れ・浮きがないか
- 外構の仕上がり(駐車場・アプローチ・フェンス)
- 外部の水栓・照明が正常に作動するか
【内装・仕上げ】10項目
- 壁紙の剥がれ・浮き・シワ・汚れがないか
- 壁紙の継ぎ目が目立たないか
- フローリングの傷・凹み・色ムラ
- フローリングの軋み(歩いて確認)
- 床の水平(ビー玉やスマホアプリで確認)
- 巾木・廻り縁の隙間・剥がれ
- 天井のクロス仕上がり・照明取付位置
- 階段の仕上がり・手すりのぐらつき
- クローゼット内部の棚・パイプの取付状態
- 各部屋の寸法が図面通りか
【建具・窓】10項目
- すべてのドアの開閉がスムーズか
- ドアの鍵が正常にかかるか
- 引き戸のレールに異音がないか
- すべての窓の開閉・施錠の確認
- 窓の気密ゴムに隙間がないか
- 網戸の動作確認
- サッシ周りのコーキング状態
- ペアガラス内部の結露・曇り
- シャッターの動作確認(電動含む)
- 玄関ドアの鍵・ドアクローザーの調整
【設備・電気】10項目
- すべてのコンセント・スイッチの通電確認
- コンセントの位置が図面通りか
- 照明器具の点灯確認
- キッチン(水栓・コンロ・食洗機・換気扇)の動作
- 浴室(シャワー・浴槽・換気扇・追い焚き)の動作
- トイレ(温水洗浄便座・手洗い器)の動作
- 洗面台の水栓・排水の確認
- エアコンの動作確認(設置済みの場合)
- 給湯器のお湯が出るか確認
- インターホン・火災報知器の動作確認
不具合を見つけたときの対処法
- マスキングテープで不具合箇所をマーキングし、写真を撮影
- 検査記録シートに不具合の内容と箇所を記入
- 補修完了日の確認:引き渡し日までに補修が完了するか確認
- 補修後に再検査を実施:「直しました」の口頭報告だけでは不十分
- 重大な不具合は書面で記録を残す
プロの検査(ホームインスペクション)の活用
自分だけで40項目をチェックするのが不安な場合は、第三者の住宅診断士(ホームインスペクター)に同行を依頼する方法もあります。費用は5〜10万円程度ですが、プロの目で見落としを防げるため、安心感は格段に高まります。特に3,000万円以上の高額物件では、検査費用に対するリターンは十分にあります。
まとめ:施主検査は「最後の砦」
引き渡し後に見つかった不具合は、瑕疵担保責任の範囲を超えると自費修理になることも。施主検査は遠慮せず、しっかり時間をかけて確認することが大切です。「気になるけど、指摘するのは気が引ける」と遠慮してはいけません。それは住宅会社にとっても品質向上のフィードバックになります。

